みなさま、こんにちは‼︎ 橋田一葉です。新緑の色増す季節、いかがおすごしですか?
先日、四国霊場第51番札所【石手寺】の山頂にそびえ立つ “やる気大使” を目指し、愛媛の留学生と共に、お遍路体験をしてきました。そのことについてお話します。
↑この◯で囲ってあるのが、石手寺から見える“やる気大使”です!初めて見られた方もいらっしゃると思いますが、松山市に住んでいる方は、一度は「あれ、何だろう?」と感じたことがあるのではないでしょうか。
近くで見てみたい!!という気持ちから旅をスタートさせました。
・タオル、動きやすい服装
・水分補給できるもの
・必ず運動靴!!必須です。
ますは石手寺入り口からお清めをして入ります。
そもそも、なぜ2016年に登ってみようと思ったのか・・・それは
“60年に一度の弘法大師さまに会える年”だからです。
衛門三郎伝説をご存知ですか?
“約1200年ほど前、伊予の国に衛門三郎という慈悲のない、非道な豪族がいた。ある日、みすぼらしい格好をまとった僧が訪れ、「泊めてください。」とお願いをした。しかし三郎はしつこい僧に腹を立て、僧の鉄鉢を8つに割ってしまった。その翌日からというもの、三郎の8人の子どもは次々に亡くなった。子を失った悲しみに暮れたあげく、とりつかれたかの様にその僧を追って旅に出た。これが四国遍路の始まりです。何度巡っても僧には会えなかったが、その道中に多くの人と出会い、他人の苦しみや痛みがわかるようになった。そして21回目に逆回りをし息も絶える末にようやく、その僧に会うことができた。
みすぼらしい格好の僧は実は“弘法大師”だったのだ。「よく改心なされた。」と言い、三郎は息を引き取った。
この衛門三郎伝説で、三郎が弘法大師に会えたのも「申年の閏年」でした。
また、88番札所から1番へと逆に巡る「逆打ち」でご利益が3倍になるとの言い伝えがあり、この年の巡礼者は通年の数倍に上るともいわれます!
みんなで結束し一致団結してスタートします!
遍路では各札所で「納札」(おさめふだ)を納め、「納経帳」(のうきょうちょう)に印をもらい四国を巡ります。
「納札」は紙札に氏名を書き、各札所の本堂と大師堂におさめるというもので、これは自分が参拝した証を残すためのもので、これを多く残すことが功徳だとも考えられています。
道に迷わないように、国道や市街の道中には「お遍路マーク」が印してあります。
石手寺でお線香をたきます。なぜ3本なのか?
“過去” “現在” “未来” の三世を表すとともに、三尊の仏に供養するという意味があるそうです。
今回のコースは約5km
各所に登山口があります。
ひたすら目指し、歩きます!!
道中は木々に囲まれ森閑とし、とても空気が澄んでいました。留学生のメンバーも初参加で楽しそう!!
だいぶ息を切らし登ると、二人の間に見えるのは“やる気大使”!!
同じ高さまで来れたので、「ここが山頂だ!!」と喜んで写真を撮っていると・・・
「いやいや、山頂はまだまだだよ。いま登った道より3倍は大変で覚悟が要る‼︎ここからは険しいから、やめるなら今だよ。」と・・・
・・えっ!まだ登るの⁉︎と一同驚愕したけれど、ここまで登ったならば、
絶対山頂へ辿り着きたい‼︎と思ったのでした。
道がどんどん狭くなっていきます。
息が持たず、休憩をしながら進むも、途中で滑り、携帯を落とし・・約30分歩きました。
さらに、険しさが増し、さらに急な崖や岩にも遭遇!!
こんな道がずっと続きます・・
みんな疲労困憊になりあきらめそうになった、その時‥‼︎‼︎ 目に飛び込んだのは・・
全長16mにもなる偉大な大使42歳のお姿
重量は110トン、筆の長さ3m、顔の長さ2.4m
立派な光景に圧倒され、ただただ、お姿を見上げていました。
写真を撮っても足元しか写りませんせんでしたが・・
山頂からの眺めは、抜けるような青空と薫風の心地よさに包まれ、達成感と共に松山市内が一望できる最高のものとなりました。
道中色んな事がありましたが、初夏の風の清々しさ、特別な安堵感、エネルギーに満たされ「ここに来れて嬉しい」と心から気持ちが溢れてきました。
よくお遍路では、「同行二人」と言われますが、お大師さまと二人ずれという意味で、
一人で歩いていても常に弘法大師がそばにいてくれ、
その守りを受けているとされています。
また、使用する杖には弘法大師が宿ると言われています。
2014年に四国霊場八十八ヶ所後開創1200年を迎え、
2016年は60年に一度の弘法大師に会える閏年の丙申(ひのえさる)。
一生に一度のこの年。いろんな想いを抱き、巡らせながらお遍路をしてみるのはいかがでしょうか。必ずそばには、弘法大師のご加護があり、心の支えとなって、あなたにご利益・功徳をもたらしてくれるのではないかと感じます。
橋田一葉